現在の日本では介護の求人は非常に増えてきていて、仕事探しに役立つ広告やフリーペーパー、インターネットでも多く見かけます。
その背景としては、慢性的な人材不足や離職率の上昇と言えるでしょう。
とはいえこのような数多くの求人がある中で、どれを選べば良いのか分からないという人は非常に多いものです。
求人を探す際に着目したいポイント
応募先の事業者情報
まず最初に求人を探す際に着目したいポイントとしては、応募先の事業者情報が挙げられます。
給与や労働条件などの情報を得ることはできるものの、働く先の施設や事業所の情報はあまりよく分かりません。
それを知る方法としては、介護サービス情報公表システムと呼ばれるものがあります。
このシステムは法律に基づいて平成18年4月からスタートしたものです。
利用者がサービスや事業所、施設などを選ぶ際に、比較検討するための情報を都道府県が提供しているものです。
本来であれば利用を希望する利用者や家族がその情報を得ることが主な役割となっていますが、働く場合にも、気になった事業所の施設理念や実際に利用している人たちの状況、働いているスタッフの状況、特色などを把握することができます。
とはいえこの情報はリアルタイムのものではないため、最新の情報に関してはホームページを見たり、実際に訪問し面接の際に確認する必要があります。
常に求人の情報が出ていないかどうかを確認
二つ目の確認ポイントとしては、常に求人の情報が出ていないかどうかを確認しましょう。
何気なく情報誌やインターネットなどを見ていると、ずっと掲載されているというものが出てくるかもしれません。
なぜ常に情報が掲載されているのかと言うと、スタッフの定着がうまくいっていないことや、利用者が急激に増えたことにより慢性的にスタッフ不足が解消されないなどのことが考えられます。
スタッフが定着しないということは離職率が高いということでもあり、職場の人間関係に問題がある可能性も考えられます。
急募や経験者優遇、即戦力などのサブタイトル
三つ目の確認したいポイントは、急募や経験者優遇、即戦力などのサブタイトルです。
特に飲食業などではこのような見出しを見かけることが多く見られますが、介護の求人にも多く見られるものです。
このようなタイトルがついているものは、面接の質問もほとんどなく、いつから働けるのかと始められる時期を聞かれることがほとんどです。
このようなところでは研修期間が設けられているわけでもなく、即業務にあたることとなるため、初心者にはあまりおすすめできないでしょう。
また家庭的な雰囲気がある、アットホームなどの見出しが一見良さそうだと思うかもしれませんが、中途採用の場合には馴染みにくい雰囲気があったり、仕事とプライベートの区別がついていないところもあるため注意が必要です。
給与面について
そしてこのような情報を見る際に、一番大切なこととして給与面があげられます。
他の事業所よりも高額な給与が設定されていると思わず飛びつきたくなるかもしれませんが、高待遇には十分に注意しなければなりません。
他の事業所よりも高額になっていたり、額の振り幅が大きい事業所の場合には、この情報の条件と実際に入社した後の条件面が異なるケースも見られます。
試用期間を設けて実際の給与額の6から7割の支給をするケースもあるため、面接の際には試用期間があるのかどうかなども確認する必要があります。
労働契約書を渡さないところもあるため、このような場合には労働基準監督署に相談しましょう。
面接の際に注意しなければならないこと
このようにある程度の情報を把握し、良いところを見つけて応募すると、いざ面接に向かうことになるでしょう。
面接の際にも注意しなければならないこともあるので、頭に入れておきましょう。
面接官の態度
面接の際に確認したいことは、面接官の態度についてです。
面接において経営者や上層部の人と面接をすることもあるかもしれません。
面接官は事業所や施設の顔でもあり代表でもあります。
このような面接官の態度や対応はくれぐれも注意する必要があります。
あまりにも高圧的な態度であったり、やる気のない様子であれば、注意が必要です。
職場の雰囲気を知る
そして面接の会場は、多くの場合実際に働く事業所や施設になることが多いでしょう。
このような時に職場の雰囲気や実際に働いているスタッフの様子を知ることもでき、ここで働くことになった場合の想像をしたり心づもりもできます。
職場の雰囲気を知る際のポイントとしては、スタッフが挨拶をしてくるかどうか、業務に余裕はありそうか、会話の口調はどうかなどを確認します。
見学者として不快な気持ちになるような雰囲気があれば、それは事業所や施設としてのマネジメントが不足していると分かるでしょう。
まとめ
このように様々なポイントに注意する必要がありますが、求人を探すとなるとどうしても給与面や待遇などを追いがちです。
とはいえその情報とライフワークバランスがあっていることが、何よりも重要と言えるでしょう。
介護の仕事はかなり大変な仕事だとも言われていますが、業務を行った時には感謝をしてもらえる魅力的な仕事とも言えます。